本日は飯野海運(9119)が決算を発表したので見ていきたいと思う。
飯野海運はケミカル船、液化ガス船を含めた不定期船タンカー事業を中心とする海運業、都心五区に賃貸ビルを保有しそれならによる賃貸料による不動産業の2つの事業をメインにする会社です。
タンカー業というと自分もかつてホルダーだったこともある共栄タンカー(9130)が有名ですが、あちらは11/6に決算を発表しすでに大幅な減益であることがわかっています。
原油関係は、コロナによる原油需要の減少、原油価格の急落などなど、マイナスな要素が多いので今年はかなり厳しいのはわかっているのである程度は予想できてはいましたが・・・。
一方で飯野海運はどうだったのか、見ていきましょう。
11/9取引時間中に決算と増配を発表。
まずは決算から。なお本日11/9の場所中である14:00に発表されました。

第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は39.4億円と前年同期比5.0倍の大幅増益。

なお従来の予想が経常利益33億円なので、約20%上回って着地というかなりの好決算といっていいと思います。
セグメントについては、航海運業は営業損失、内航・近海海運業は微減益となりましたが、不動産業の営業利益が18.9億円と前年同期比110.2%増の数字を出しています。
所有ビルにおいては、商業テナントの営業に感染症の影響は出たが、事務所テナントは堅調な稼働を継続したこと。
またイギリス、ロンドンの不動産事業も堅調に推移したこと。
細かく数字振り返ると長くなりそうだったので、ざっくりですがこのあたりが増益の理由のようですね。
海運、タンカー事業以外にもちゃんと事業を持っていたことがポイントになったということがわかります。
また同時に増配を発表。
今期の年間配当を従来の12円→13円と、1円の増配になります。
きちんと増益した分を株主にも還元しますという姿勢が感じられますね、なんかこういう銘柄久々に見た気がする。
最近優待改悪・廃止とか、今期赤転無配とか、そんなのばかりだから…..笑
さらに株主優待制度を新設。
さらに株主優待の導入を発表。

500株以上で2000円
1000株以上で4000円
ポイント制でカタログから選べるタイプ。
優待利回りは、約1%といったところ。
これで100株で500円クオカ優待とかだったら、えらい銘柄になるなと思ってPDF開きましたが、さすがにそれはなかったですね(笑)
話をもどして、500株条件は一見敷居が高いですが飯野海運の株価は393円と小型であり、配当も高いので長期保有で優待と配当をもらう というのも悪くないかなと個人的には思います。
明日の株価。
増益、増配、優待制度新設 という通常ならストップ高してもいい要素が揃っている内容が取引時間中に出ましたが、今日の終値は
393 円 +22(+5.93%)
高値は404円で、年初来高値を更新しています。なお現在PTSは反応はあまりない模様。
もし取引時間中で気づいていなかった人が多いなら、PTSは大きく反応すると思うのでそうならなかったのは、今日にくるまですでにチャートが上げてきていたからかなと思っています。
10/30には350円代であったので、決算前からすでに10%以上株価が上がっているのである程度織り込んでいたと見ていいと思う。
とはいえ優待の新設という予想外のサプライズがあるので、個人的には織り込み済で暴落はちょっと考えにくいかなと。
明日は今日ほどではないけど上がるか、横ばいくらい というとこに落ち着くんじゃないかなと個人的には予想しています。
ちなみにもし下落すれば少し気になる銘柄ではあるので、ウォッチしておくつもりです。
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